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企業向け基盤とデータプロダクト

ゼロから立ち上げる企業向けプラットフォーム

社内CRMの構築、市場固有の本人確認・ウォレット要件への対応、スポーツデータプロダクトの統括。

役割
シニアプロダクトマネージャー · Platform & Data Products
期間
2021–2023
重点領域
CRM、本人確認、スポーツデータプロダクト
対象範囲
企業向けプロダクトのリーダーシップ
1,500万人以上

米国・カナダで支えたCRMの利用者数

取り組みの概要

市場要件の変化に対応し、次の市場への展開を容易にする内製プラットフォームを構築する。

私の役割

Platform & Data Productsのシニアプロダクトマネージャーとして、CRMの置き換えに向けた構想、開発、テスト、立ち上げ、展開、トレーニングに携わりました。本人確認プロバイダーの評価や、スポーツモデル・ベッティング機能の内製化を担うチームの統括も担当しました。

チーム全体での取り組み

Engineeringがシステムを構築し、Operationsとは移行プロセスや初期トレーニングで密接に連携しました。スポーツモデルの開発とテストではData Engineeringと協力し、選択肢の評価、データ性能、モデル管理、ロードマップ、関係者の調整を主導しました。

01 / 出発点

事業の変化に、既存システムが追いつかない。

ライセンス契約していたCRMでは、事業ニーズへの対応に時間がかかりすぎていました。米国では新しい市場の開放に伴いコンプライアンス要件が変化し、欧州事業でも規制環境が大きく変動していました。

そのため、変化への対応力がプロダクトの重要な要件となりました。CRMに依存するコンプライアンス、財務、本人確認の業務とともに、市場ごとのルール変更に対応する必要がありました。

プロダクトとしての問い

システムとデータを自社で保有し、市場要件に素早く対応しながら、既存顧客を新しい基盤へ移行するにはどうすればよいか。

02 / プラットフォームの判断

「Market out of the box」という考え方。

システムを自社で保有し、データを社内で管理するために、内製化を選びました。既存製品の開発ペースに依存せず、新市場への迅速な展開を支える統一基盤が目標でした。

各市場の要件に対応しながら共通の土台で立ち上げる考え方を、「Market out of the box」と呼びました。自社でコントロールできる一方、移行や運用プロセスにも責任を持つことになります。

対象はCRMの画面にとどまりません。コンプライアンス、財務、本人確認を含む企業向けプラットフォームとして、関係するチームや顧客の利用体験まで考慮する必要がありました。

03 / コンプライアンスと財務

共通ウォレットと、市場ごとに異なるルール。

米国の複数州へ展開する際には、オンラインスポーツベッティングに関する各市場の要件を確認しました。資金の保管場所、共通ウォレットを通じた州をまたぐ資金移動、税務、責任あるギャンブルに関するルールなどです。

統一システムを支えながら、管轄ごとの差異を扱うことが課題でした。市場展開の準備では、ウォレットの動作、顧客の利用資格、本人確認を一体として検討する必要がありました。

資金の保管と移動

資金の保管場所や、共通ウォレットと州境・税務要件との関係を確認。

責任あるギャンブル

各市場で求められる責任あるギャンブルへの対応を、プラットフォーム全体の要件に反映。

本人確認と利用資格

複数州での本人確認・登録に対応し、米国とカナダの市場ごとに異なる年齢要件も考慮。

本人確認はさらに複雑でした。複数の州で顧客の確認と登録が必要な一方、州内にデータをとどめるか、州境を越えた移動を認めるかなどの要件が異なりました。カナダでは、利用資格や年齢の要件にも別の違いがありました。

これらは当時のプログラムで確認する必要があった要件です。市場固有の制約を共通基盤の中で扱うという、プロダクトの方向性につながりました。

04 / 本人確認プロバイダーの選定

ベンダー選定の前に、精度を見極める。

本人確認の精度は極めて重要でした。10社のプロバイダーを対象にデータ調査を行い、選択肢を評価し、契約交渉と最終的な選定を担当しました。

複数市場にまたがる基盤の本人確認要件を踏まえる必要があるため、ベンダー選定もプロダクトの仕事の一部でした。チームによる実装と並行して、私は評価と商務交渉を担当しました。

10

評価した本人確認プロバイダー

データ調査を基に選定。評価、契約交渉、最終的なプロバイダーの選択を担当しました。

05 / アカウント移行

アカウント移行も、顧客体験の一部。

既存市場の移行には、アカウントやデータを移す技術的な仕組みと、運用プロセスの両方が必要でした。顧客が改めてKYC(本人確認)を完了し、自分のアカウントを引き継ぐためのパスワード再設定機能も開発しました。

顧客に戻ってきてもらい、アカウントを引き継いでもらうために、プロモーションも活用しました。単なるデータ移行ではなく、新しいシステムを利用するための手順を顧客が進められるよう、プロダクトとして支える必要がありました。

  1. 市場のアカウントとデータを移す

    既存市場を移行する技術的な仕組みと運用プロセスを並行して整備。

  2. アカウントの引き継ぎを支える

    再度の本人確認後に、パスワードを再設定してアカウントを引き継ぐ導線を提供。

  3. 顧客の再利用を促す

    プロモーションを活用し、顧客の移行手続きへの参加を支援。

移行アプローチの概要です。社内の検証ルール、規制対応の管理策、実装の詳細は含めていません。

06 / 展開と運用

事業の優先順位に合わせて展開する。

展開は複数年にわたるプログラムでした。事業への重要度、規制当局の期限、デジタルスポーツベッティングが新たに合法化される市場、その他の事業ニーズを比較して順序を決めました。

そのため、展開計画もプロダクトの責任範囲でした。一度のリリースとして扱うのではなく、既存市場の移行と新市場の立ち上げを一緒に検討する必要がありました。

初期トレーニングはOperationsと密接に連携して実施しました。利用チームには、ソフトウェアや移行プロセスに加えて支援が必要でした。ここで述べている私の貢献は、プログラム全体のうち2021〜2023年の在籍期間にあたります。

07 / スポーツモデルとベッティングプロダクト

スポーツモデルとベッティング機能を内製化。

アメリカンフットボール、バスケットボール、サッカー、野球の機械学習モデルを内製化しました。また、同一試合内の複数予想を組み合わせるSame Game Parlay(SGP)、個別の出来事を対象とするプロップベット、複数予想を組み合わせるパーレー、試合中のライブSGPをシステムに取り込みました。

これらのモデリングとベッティング機能の内製化を、Data Engineeringとともに進めました。私の役割はチームとプロダクトの方向性を主導し、選択肢の評価、データ性能のレビュー、テスト、モデル管理、ロードマップ、関係者の合意形成を担当することでした。

選択肢を評価する

アプローチの評価を主導し、内製化する機能とプロダクトのロードマップを整合。

レビューとテスト

データ性能を確認し、テストを主導。チームとともにモデルを管理。

開発を主導する

モデルとプロダクトの開発を調整しながら、ロードマップと関係者を管理。

モデルとベッティング機能はチーム全体で実現したものです。以下のプラットフォーム・データ領域の成果は複数の取り組みを含み、特定の競技、モデル、ベッティング商品だけに削減額を帰属させたものではありません。

08 / 成果

基盤の規模と、プログラム全体の成果。

1,500万人以上

米国・カナダで支えたCRMの利用者数。

60%+

CRM業務の効率改善として報告した数値。

~40%

Dataチームの効率改善として報告した数値。

年間4,000万米ドル以上

人件費と置き換えたソフトウェアのライセンス費用を基に算出した、内製化プログラム全体の年間削減額。

年間削減額は、人件費と置き換えたソフトウェアのライセンス費用から算出したものです。CRM移行だけでなく、内製化プログラム全体を対象としています。効率の数値はレジュメに記載したCRM・Data各チームの成果であり、詳細な測定方法はここでは示していません。

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